グリーンアートコンペティション
2011入賞作品
指定するスペース(L:2.5m×W:2.5m×H:2.5m)を展示空間として、「グリーン(根付の生きた植物)」を用い、
アーティストの自由な発想と方法で、アートの力と可能性を斬新に表現する「グリーンアート」コンペティションの
二次審査(実物)を行い、入賞7作品から神戸ビエンナーレ大賞1作品を決定しました。
同時に審査員特別賞1作品、奨励賞1作品も決定しました。
- ■審査日
- 一次審査:2011年7月3日(日)
二次審査:2011年10月19日(水) - ■応募総数
- 33点
- ■入賞作品数
- 7点
- ■展示期間
- 2011年10月1日(土)~2011年11月23日(水・祝):54日間
- ■展示会場
- 神戸ハーバーランド「キャナルガーデン1Fストリート」(アトリウム)
- ■審査員(50音順)
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石原 憲一郎 (財)兵庫県園芸・公園協会理事 大森 正夫/td> 建築家 京都嵯峨芸術大学大学院教授 たほ りつこ 環境美術家 東京藝術大学先端芸術表現科教授 吉田 泰巳 華道家 涌井 史郎 造園家・東京都市大学環境情報学部教授 - ■一次審査講評
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このコンペティションは、生命ある根付き植物をメディアとするアート作品の募集であり、これからのアートの
可能性を探求する神戸ビエンナーレならではの事業として前回の2009に引き続いて実施したものである。
今回は直前にコンテナ内展示からオープンな空間展示へと募集条件を変更したことが要因と思われるアイデアも 応募されており、参加作家の戸惑いも見受けられるが、最終的には33作品の応募があった。
応募作品には、グリーンを鑑賞の対象としてだけでなく花と緑が人の心を映すメディアになった作品や現代の 社会状況をセンシティブに反映した作品など、多様な提案作がそろい、直前の条件変更にもかかわらず作品の バリエーションも豊かであり、一つ一つの作品レベルも向上している印象であった。
入賞作品には、子供も楽しめる体験型の空間作品、造園家と映像アーティストがコラボレーションした作品、 茅葺き技法をアート的に再表現した作品、植物にメッセージ性を託した作品など、カテゴリー化して甲乙つけがたい 作品が多く、入賞作品数が予定よりも1つ上回る7作品となった。
グリーンアートという新たな取り組みであるが、今回の応募作品において、空間と植物との関係については一定の 成果を得たように思えたが、植物という生命あるメディアの特質を生かした時間軸での対応を目指す作品や人の心を 映すメディアとしての作品など、さらなる進化を期待したい。 - ■二次審査好評
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第2回目となる今回は33作品の応募の中から7作品の入賞作品を展示した。
現場制作においては当初予定していた屋外空間からの変更など、条件的な制約が厳しくなり、作者への負担が増えたが 入賞作家の方々には協力的な対応をしていただいた。この場を借りて感謝したい。
前回(2009年)は外界から遮断されたコンテナを使用しての制作展示であったが、植物の使用方法に十分な成果をみる ことができず、大賞作品は該当なしという結果であった。
今回は制作スペースのみを条件とする空間展示(2.5m×2.5m)になったこともあり、外界であるキャナルガーデン (アトリウム空間)というオープンな場所との関係性を考慮した作品、生命観を感じる作品、参加体験型の作品、さら には原発問題へのメッセージを込めた作品など、植物という素材が多様な表現へのメディアとして扱われることを示し ていた。
大賞作品「配置された木」は、一つの樹種を素材にして生命存在の広がりを考えさせる秀逸な作品として審査員一同高く評価した。審査員特別賞作品「前兆」は、熟練した造園技術に映像作品を組み込むという時代性を担った体験型ミクストメディアとして注目した。奨励賞作品「私はここにいたのだ」は、茅葺きという素材を通して日本人の大地観を想起できる作品であり,バランスの取れた草花の選定などへの配慮も評価された。
グリーンアートコンペティションは生きた植物を表現メディアとする新領域のアートであるが、作品によってはアート(芸)に表現手法(術)が追いついていないものや、植物が添え物としての存在感しか示せていないものなどが見受けられた。
難しい課題ではあるが次代を担う取り組みでもあるので、チャレンジとクリエーションを混同せず、表現素材として取り扱いながらも植物のみが持つ生命観を引き出し、その場その表現に適した樹種を選定する技術には課題も残った。 しかし、日本において培われた自然観と表現技術をアートとして再構築するグリーンアートとして、一定の成果が現れて来ており今後の展開には大きな期待を持てるそれぞれの入賞作品であった。
神戸ビエンナーレ大賞
審査員特別賞
奨励賞
入賞作品
声明中筋純(なかすじじゅん)の写真集『廃墟チェルノブイリ』の一枚から着想。見えない力が人を拒絶し、風化した悲しい場所で、植物だけが成長を続けていた。福島原発の件を受け、感じた悲しみや憤りを表したいと思う。
保坂 いずみ(東京都)
1983年、東京都生まれ。虫ピンや布を使ったインスタレーション、 墨や箔や和紙といった日本画材料、技法を応用した平面作品を制作。 2011年「ATLAS2011展」(東京藝術大学取手校、茨城)
盆栽リーゼント栽培キット-頭上緑化のすすめ-酸素を自家生産するための栽培キット。「エコロジーにつきまとう偽善」への意識を背景に制作した。
ユーモアを交えた新しい商品を提示することで、現在のエコロジーのあり方を問いかける。
折戸 朗子(東京都)
1974年、ドイツ、ハンブルク生まれ。東京在住。ユーモアを交え、さまざまな素材を取り込んだ作品を制作。主な展覧会に、2009年「ゼロダテアートプロジェクト2009」(旧山内時計店、秋田)、2002年「行為と相即するデザイン展」(ICC、東京)など。
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